content
タイの就労ビザと労働許可証
日本人が海外で働く際、その国で労働を許可されたビザや証明書が必要になることがあります。
タイで実際に働く際にも、就労を許可されたビザ(査証)とワークパーミット(労働許可証)というものが必要になります。今回は、このビザやワークパーミットについて簡単にご紹介します。
ビザとは?ワークパーミットとは?
そもそも、ビザとワークパーミットとはどのようなものでしょうか?
日本人が日本にいる場合には不要なので、あまり身近に感じられないでしょう。しかし、外国人として、海外に旅行や長期滞在する場合には、重要な現地滞在許可証になります。
■ビザ(査証)とは、外国へ入国するための許可証のようなものです。海外に渡航する前に、その国の大使館や領事館などに必要書類を提出し、審査を経て取得できます。
■ワークパーミット(労働許可証)は、Work Permitと訳され、その会社で労働を許可された許可証
のようなものです。タイ入国後に、ビザとはまた別に申請、取得が必要になります。
タイで外国人が働く場合は、この2つの許可証が必要になります。これらに不備があれば、不法就労と見なされてしまい、罰金の支払いや強制送還される可能性もあります。
<ビザとワークパーミットとは>
ビザの種類
外国人がタイに長期滞在する場合、その滞在目的によって、ビザの種類が区分けされています。
外国人がタイの現地企業で働く場合、就労ビザ(Non-immigrant -B、ノンイミグラント-B)を取得します。家族も一緒にタイに渡航して滞在する場合、働く本人以外の家族は家族ビザ(Non-immigrant-O、ノンイミグラント-O)という別の種類のビザを取得することになります。
就労ビザの取得の流れ
実際に就労ビザを取得するためには、必要書類をあらかじめきちんと準備して、申請する必要があります。就職する本人が、渡航前に申請作業を行います。
<ビザ取得のおおまかな流れ>
内定先企業と連携して、必要書類の準備
タイ大使館や領事館にパスポートや書類を提出、ビザの取得申請
大使館等でビザ発行の書類審査
シールやスタンプでビザが貼付されたパスポートの受け取り(ビザ取得完了)
<主な必要書類>
・パスポート
・ビザ申請書
・航空券またはその予約確認書
・英文履歴書
・内定先企業からの英文招聘状 など
※申請に必要な書類は、必ず内定先企業や大使館等で最新情報を確認しましょう。
内定先企業との連携も、非常に重要です。勤務開始日から逆算し、実際の入国日、飛行機の手配、ビザの申請のタイミングなどを相談しながら、書類準備や申請作業を進めていきましょう。
ワークパーミットの取得の流れ
ワークパーミットは、タイ入国後に取得します。ビザとは異なり、基本的には内定先の企業が書類を準備し、申請作業を行います。実際の取得の際には、労働者本人も労働局へ行く必要があります。
<ワークパーミット取得のおおまかな流れ>
企業側で申請に必要な書類を準備、申請
タイ入国後、労働局に企業担当者と労働者本人が出頭し、許可証受け取り
<主な必要書類(労働者側)>
・パスポート
・英文卒業証明書
・英文在籍証明書(日本で職歴がある場合)
・健康診断書 など
英文の卒業証明書は、最終学歴にあたる大学などから、渡航前に入手しておきましょう。
日本で就労経験があり、タイに転職する場合、日本企業を退職する前後に英文の在籍証明書の作成を人事に依頼しておくとスムーズです。
これらの必要書類も、状況により常に変わることがあります。渡航前に、内定先企業にあらかじめ確認しておくと安心でしょう。
内定先企業と連携して、慎重に準備しよう
就労ビザやワークパーミットは、外国で働く上で非常に重要な許可証です。
転職エージェント経由でタイ現地企業に内定した場合、内定後は直接企業担当者と連絡が可能になります。タイに転職が決まったら、内定先企業と細やかに連絡、協力して、これらの許可証の取得を目指しましょう。
企業担当者との連絡やコミュニケーションが難しい場合、転職エージェントのコンサルタントがサポートすることも可能です。もし不安があれば、内定後もエージェントに遠慮なく相談してみましょう。
参考
在東京タイ王国大使館 ビザの種類
http://site.thaiembassy.jp/jp/visa/type/
タイの就労制度とワークパーミット(労働許可証・WP)の要点
https://nadiacons.co.th/?p=1611